日本人は1人だけ!アメリカの大学で教育を学んでみる

日本人は1人だけ!アメリカの大学で教育を学んでみる

休学してアメリカのリベラルアーツカレッジで教育を学ぶ学生。アメリカ留学2年間終了後、アフリカに行き、インド、南米の学校で働いてた。多くの教育関係者、海外に興味を持った方に読まれるブログを運営中。

アメリカのリベラルアーツカレッジが早稲田より優れている5つの点

 

 

 

10月になって、アイオワではもう1桁の気温になってきました。

 

来月からは雪が降り始めるだとか。緯度的には北海道くらいです。

 

さて、今回は僕が通っているアメリカのリベラルアーツカレッジの特徴を早稲田と比較しながら説明していきたいと思います。

 

 

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 ※通っている実際の大学の写真

 

①少人数制

 

1クラス最大でも20人、最も少ないクラスでは4人という少人数制っぷり。

 

少人数制で展開される授業は予習したことをアウトプットする場。

 

「アウトプットできることが学んだこと」

 

という言葉のもと、課されたリーディングから「何を感じたか」、「何を学んだか」をそれぞれ発言し、ディスカッションすることを要求されるのが毎回の授業。

 

まさに、「批判的思考」が育まれる場.。

 

また、学校全体の生徒数も比較的少数なため、友達を作りやすい。

 

 ほぼ「全てののクラスがゼミ」のイメージ。

 

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<早稲田>

最も少ないクラスで20人、大きいクラスは100人ほど。(教職の授業は200人程もあり)

基本的に教授のレクチャーを90分間聞き続けなければならない。授業中に発言すること

ができるクラスは稀である。

 

②全寮制

 

原則的にキャンパス内にある寮で過ごすため、

 

全ての行動がキャンパス内で完結する

 

部屋はルームメイトとシェアをして、食事はキャンパス内の食堂で食べる。

 

そのため、友人とより長い時間を共に過ごすことが可能

 

また、寮から教室までは3分ほどのため、通学にかかる時間がほぼない。

 

通学にかかる時間やストレスなどもなく、その分勉強に集中できる。

 

寮の部屋はこんな感じ。

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 (汚いのは勘弁してください。笑)

 

<早稲田>

人によって様々だが、自宅や借りているアパートから通っている人が大多数。 

 

学校までの通学時間もそれぞれだが、平均往復1-2時間かかる人がほとんど。

 

通学時間で勉強することも可能だが、満員電車に乗ってしまったら苦痛の時間を過ごさなければならない。

 

③田舎にある

 

The 勉強に集中できる環境。

 

周りに誘惑されるような遊ぶ場所など一切ない。

近くのダウンタウンまでは車で5分だが、行っても特にすることはない。

 

また、町は治安もよく、人々はのんびりしている。

 

僕のいる町は過去10年間殺人や強盗がない。

 

「アメリカは危ない!!!」

 

と思ってる人は、「日本は本当に安全なのか」と考えてほしい。

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<早稲田>

新宿区にある早稲田キャンパスは新宿・渋谷・池袋など都内へのアクセスが充実。

 

娯楽施設から、ショッピング まで好きなことは何でもできる。

 

居酒屋・カラオケなど遊ぶことに困らない場所。

 

④授業・教師の質の高さ

 

リベラルアーツカレッジには、ほとんどの場合、大学院がないため、教授は学部生の教育に専念する。

 

そのため、研究ではなく授業をすることが教授の第一の仕事である。

 

教授は生徒たちにより能動的に学ばせるために、「グループディスカッション」、「プレゼンテーション」、「グループプロジェクト」などのファシリテーターの役割をしている。

 

教師のファシリテーターの役割は最近注目されている重要な役割である。

 

大学教授が生徒の顔・名前を覚えるのは当然、一人一人の出身から趣味までを把握している。

 

「教授との距離が近すぎ・・・」

 

って思うほどにフレンドリーな教授たち。

 

そんな教授たちだからこそ、「生徒のことを第ーに考えて」 授業をしている。

 

 

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<早稲田> 

教授にとって、研究が第一の仕事のため、授業は二の次である。

 

 教授が右斜めを上を見ながら話していることもあるので、生徒が手を挙げているのに気づかない(実話)

 

独り言のように90分間話して授業が終了するということもあり。

 

⑤学生の勉強への意欲

 

これはリベラルアーツカレッジだけに限る話ではないが、アメリカの学生は、授業に対する意欲が全体的に高い。

 

そもそも、大学に対する考え方が日本の学生と異なる。

 

「大学は学ぶための場」という考えが根付いている。

 

これは、

①大学の成績が就職に深く影響するということ

②大学のMajorがそのまま仕事に直結するということ

 

が要因となっているからだろう。

 

「授業中に寝る」、「宿題やってこない」、「授業を切る」、という生徒はまずいな

い。いたとしても、そのような生徒は相当な問題児扱いされる。

 

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<早稲田>

大学の授業よりもサークル、バイト。単位取れて卒業できればよし!

授業中は内職、睡眠、携帯をしている人も多い。

僕も日本にいた時はそうだったことを否めません。 逆に留学してからは毎日勉強漬けでした。

環境って大事ですねー。

 

 

【まとめ】

 

アメリカのリベラルアーツカレッジは、

 

「大学は人生の春休み!思いっきり羽を伸ばしたい!」

 

という方にはオススメできないですが、

 

「都会から離れた暮らしをしたい。勉強に集中したい」

 

 という方にはぜひオススメです。

 

今僕がいる大学は決して大学ランキングなどで高い場所にいませんが、提供されている教育の質は少なくとも早稲田よりは格段に上だと思います。 

 

高等教育で提供される質の差が日本とアメリカでは大きいと感じます。

 

「日本の大学で単位取れればいいやー」、といっている一方でアメリカの学生がこんなにも必死で勉強しているのをみると、アメリカから優秀な人材が多く輩出されるのがわかる気がします。

 

アメリカのリベラルアーツカレッジの批判・デメリットもあるので、それは今度触れたいと思います。

 

このブログのアメリカ教育実習記が本になりました