日本人は1人だけ!アメリカの大学で教育を学んでみる

日本人は1人だけ!アメリカの大学で教育を学んでみる

休学してアメリカのリベラルアーツカレッジで教育を学ぶ学生。アメリカ留学2年間終了後、アフリカに行き、インド、南米の学校で働いてた。多くの教育関係者、海外に興味を持った方に読まれるブログを運営中。

アイオワ州No.2の学校の校長インタビュー~教育実習番外編~

 

先週はアメリカ大統領選挙で賑わった僕の住んでいるアイオワ州。

 

学校にバーニー・サンダースが来てキャンペーンをしました。

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アメリカのキャンペーンはまるでスポーツの応援みたいで、観客が一言ごとに歓声を挙げます。

 

こんな雰囲気だと、冷静に演説を聴けないなと違和感を感じつつも、それがアメリカでは当たり前みたいです。

 

また、「マディソン郡の橋」の舞台となったのもアイオワです。

 

僕の父親・母親世代なら必ず知っている映画。

 

この映画で描かれているように、本当に何もなく穏やかなところです。

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例の橋は、僕のいるところから3時間くらい離れているみたいですが、機会があったら行ってみます。

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校長先生になるためには?

本題ですが、先日、僕が教育実習を行っていた学校の校長先生にインタビューしました。

 

なんと大学まで呼び出してしまいました。笑

 

本当は教育実習期間中に行う予定だったのですが、何回もキャンセルになって、結局来てくれることになりました。

 

 なんとフットワークの軽い校長先生なんだ、と思いながら色々聞きました。

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まず、アメリカで校長になるためには大学院で修士号を取る必要があるそうです。

 

多くの先生は、教師経験を経てから、大学院に戻り修士号を取ります。

 

その後、教頭を何年か経験しながら、ポジションが開くのを待ちます。

 

退職などでポジションが空いたら、その学校に応募して、インタビューとテストを受け、それに合格したら校長になれるそうです。

 

前にも述べましたが、日本の学校とは違い、異動がないため、退職まで同じ学校に勤めます。

 

kyouikuwoamerikade.hatenadiary.jp

 

日本では管理職になる前に教育委員会で働なければいけませんが、アメリカではそれがない代わりに大学院に行かなければなりません。

 

大学院に行くお金はかかりますが、もう1回勉強し直せる大学院に行けるのは魅力的ですね。

 ミーティングは週に1回1時間のみ!

以前にも少し書きましたが、この学校はミーティングが全然ありません。

 

学年ミーティングが2日に1回で、校長先生が話す全職員会議は週1回1時間のみ。

 

その中でも、校長先生が話すのは10分だけです。

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こうなることはないみたいですね 笑

 

何か職員全員で決めなければならないことがあれば、第4週目の職員会議で決めると言っていました。

 

どうしてそうなのかを聞いてみると、

 

先生の時間はとても貴重なので、ミーティングはできるだけしないようにしている。基本的な連絡はメールとニュースレターで済ませることができるので、わざわざ全員で確認する必要なない。」とのことでした。

日本の学校で会議が多いのは行事に力を入れてるから?

 

日本では会議などが多いイメージ気がします。

 

「無駄」と言われる会議が多いからかもしれませんが、この理由の1つは、学校主催の行事に日本はかなり力を入れてるからでしょう。

 

アメリカのこの学校では、運動会はありますが、ダンスや綱引きなどはなく、どちらかというとスポーツ大会みたいです。(1ヶ月前から準備することもありません)

 

音楽祭などでは、それを担当する音楽の先生以外は基本的に関わらないそうです。
(担任が自分のクラスの歌の指導などもしません)

 

日本の学校行事では、行事を全職員で盛り上げますが、アメリカの学校は担当の先生が個別に担当してるみたいです。

 

これはもしかすると、「個」と「集団」を重視する文化の違いの影響なのかもしれません。

セキュリティ対策

セキュリティとして、まずドアは全てオートロックです。
(例外として1つだけオートロックではないドアがありますが)

 

学校の校舎に入るためには受付に行き、IDをもらわなければなりません。

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学校には拳銃を持った警備員がいます。

 

これは、1999年に12人の生徒と1人の先生が亡くなった「コロンバイン高校銃乱射事件」の影響であると言ってました。

 

この事件後、学校の警備が見直されたり、暴力行為をしたら即座に停学になる「ゼロトレランス(Zero torelance)」などが施行されるようになりました。

 

この「ゼロトレランス」は賛否両論で、問題点としては、停学を受けることで生徒が学習の機会を失ってしまうことと、罰を与えるだけで生徒指導が疎かになることとです。

避難訓練

避難訓練は年に6回あります。

 

火災、竜巻、不審者対応の避難訓練がそれぞれ年に2回ずつです。

 

地震に代わりに竜巻、あと不審者対応などアメリカらしいですね。

 

クラスのドアにも鍵があり不審者が入って来れないようにすることが出来ます。

 

銃社会のアメリカでは、学校のセキュリティーの強化が進んでいます。

 

しかし、銃そのものを見直さないと、いたちごっこのような気がします。

 

コロンバイン事件やアメリカの銃問題についてはマイケル・ムーアの「ボーリング・フォー・コロンバイン」という映画で詳しく取り上げられています。

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最後に

インタビューの中で印象に残っていたのは校長先生が

 

「私の仕事は学校というビジネスが上手くいってるか確認すること。」

 

と言っていたことです。

 

学校とビジネスはかけ離れてるものに見えますが、

 

「お金をもらって、価値を提供する」という点では似ているわけです。

 

学校×ビジネスというのは自分が興味のある分野なので、聞いていて興味深かったです。

 

次回は、僕の友達が経験した「アメリカの荒れている学校での教育実習」について書きたいと思います。

  

僕の経験した教育実習とはかなり違いました。

 

質問・コメントいつでもどうぞー!

 

<このブログのアメリカ教育実習記が本になりました>