日本人は1人だけ!アメリカの大学で教育を学んでみる

日本人は1人だけ!アメリカの大学で教育を学んでみる

休学してアメリカのリベラルアーツカレッジで教育を学ぶ学生。アメリカ留学2年間終了後、アフリカに行き、インド、南米の学校で働いてた。多くの教育関係者、海外に興味を持った方に読まれるブログを運営中。

自分が本当に伝えたいこと~スワジランドで教育実習~

 

今日は学校で6年生が家庭科の授業をしていました。

 

スワジランドの料理の作り方を習うことで、国の伝統を守っていこうとしています。

 

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出来上がった料理を食べさせてもらったら、すごい美味しかったです!

(料理名はわかりませんでした。笑)

 

スワジランドの料理は個人的にかなり好きなのが多いです。笑

 

そしたら、「今度日本料理を作ってよ~」

 

と先生に言われました。

 

「作りたいんですけど、材料が手に入らないんですよね~」とやんわり断ったら、

 

「南アフリカの大きいスーパーマーケットなら何でも手に入るから買ってくるよ!」

 

と言われて、今度日本料理の作り方を教えることに。笑

 

材料が本当に手に入るのか日本料理を上手く作れるのか生徒たちは日本料理を気に入るのか(気に入らなかったら僕が全部食べます)、

 

不安要素ばっかです。笑

 

でも、とにかく挑戦してみます~!

 

そして、その後は英語の授業を見学させてもらいました。

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生徒たちは英語の「文法」を習っていたのですが、英語で学んでいます。

 

日本みたいに、日本語で英語を学習するのではないです。

 

そして、他の科目、算数、社会、理科なども全て英語で習います。

 

彼らが英語を話すのは学校だけです。家ではスワジ語を話します。

 

なので、スワジ人は全員バイリンガルなのです。

 

これって、日本の英語教育が目指していることではないでしょうか。

 

その秘密を探るべく、

 

英語の先生に「どうやって彼らは英語とスワジ語の両方を学んでいるんですか?」

 

と、聞いたところ先生は

 

「子どもたちは幼稚園から英語を習い始めているから、言葉を話し始める時には既に英語の感覚を掴んでいる」

 

と言っていました。

 

これは、「英語に触れる機会が長い」というのと「英語を話す機会が十分に用意されている」ということです。

 

子どもたちは、幼稚園の時から英語に入り浸っているのです。

 

日本も幼稚園の時から英語を教え始めればいいんですね~。

 

しかし、これを日本の公立教育で達成するのは現段階で難しいです。

 

スワジランドの英語教育が始まったのもイギリスの植民地だったからなので、そのぐらいの強制力がないと日本では厳しそうです。

 

また、「ネイティブレベルの英語を話す必要があるのか」という疑問点が浮かび上がります。

 

「ネイティブレベル」が必要ではないとしたら、「ビジネスレベル」なのでしょうか?はたまた「日常会話レベル」なのでしょうか?

 

高校の英語の学習指導要領には「プレゼンテーション」や「ディスカッション」を英語でできることが指標のひとつに入っています。

 

これは、「ビジネスレベル」に近く、今の学校教育の「英語を話す機会」と「英語を聞く機会」の数から考えると、厳しいのかなと感じます。

 

では、この限られた状況で何ができるのでしょうか。

 

英語を話せるように教えることも大事ですが、「自分で英語を勉強したい!」と思わせることが必須なのではないのかと思います。

 

僕は去年の夏に、「将来、翻訳機が発達したら英語を話せなくてもコミュニケーションが取れるようになるだろう。もしそうなったら、英語の先生ができることはなんだと思う?」

 

と聞かれました。

 

この時僕はすぐさま答えを言うことができませんでした。

 

また、「要は、君は何を生徒に伝えたいの?」と別の先生にも聞かれました。

 

この時も上手く答えられなかったのを覚えています。

 

しかし、それから1年経って、この問いの答えを見つけられたような気がします。

 

自分が伝えたいこと、

 

それは、「世界の魅力」です。

 

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「英語を教えたい」「英語を話せるようにさせたい」というよりも、「生徒に世界に興味を持ってもらいたい」です。

 

そして、「世界に興味を持ってもらう」ための一番いいツールは英語を教えることを通じて「自分の経験」を語ることなのではないかなと考えています。

 

英語を使って海外の人と交流したこと、海外で自分が失敗したこと、異なる文化で新しく発見したこと、などです。

 

そして一人でも多くの生徒が「自分も海外に行ってみたい!」と思ってほしいです。

 

「教える」ことよりも「学びたい」という気持ちを育むこと。

 

これができたらいいなと思います。

 

日本では英語を教えることを通じて、アメリカやスワジランドでは日本のことを話すことを通じて、「世界に興味」をもってもらいたいです。

 

こんなことを考えた一日でした。

 

<このブログのアメリカ教育実習記が本になりました>