日本人は1人だけ!アメリカの大学で教育を学んでみる

日本人は1人だけ!アメリカの大学で教育を学んでみる

早大を休学してアメリカのリベラルアーツカレッジで教育を学ぶ学生。アメリカ留学2年間終了後、アフリカに行き、現在はインドで働いている。多くの教育関係者、海外に興味を持った方に読まれるブログを運営中。

先生は神様を信じる? ~日本の宗教と戦争のはなし~

 
 
僕の通っている学校はキリスト教の学校で、毎回の朝礼で聖歌が歌われたり、お祈りをします。
 
 
この学校がキリスト教学校なのは、スワジランドの1番主要な宗教がキリスト教で、生徒を集めるにはキリスト教学校のほうが生徒を集めやすいからだそうです。
 
 
そんな学校で、生徒の1人が僕に質問をしてきました。
 
 
2年生のクラスのよく居残りさせられる子です。
 
 
「今日の朝お祈りした?」
 
 
僕は
 
 
「お祈り?してないよ。何のこと?」
 
 
と返事をしました。
 
 
「なんでお祈りしないの?先生は神様を信じてないの?」
 
 
と聞かれました。なので、
 
 
「先生は神様を信じていないんだ。だって、神様は見えないじゃん。」
 
 
と言いました。
 
 
生徒は「神様を信じてない」ということに衝撃を受けています。
 
 
今までに、神様を信じてないという人にであったことがないのだと思います。
 
 
僕は正直、自分の意見をちゃんと伝えるべきか迷っていました。
 
 
なんだか子どもに「サンタクロースはいないんだよ」と言っているような気持ちでした。
 
 
 
しかし、色んな人がいて色んな意見があるということを伝えたかったのです。
 
 
僕はその後こう付け足しました。
 
 
「日本で神様を信じてない人は珍しくない。日本はね、スワジランドと文化が違うんだよ。でも、違うことは悪いことじゃないんだよ。」
 
 
今僕がいる町は人口が約1000人で普通は旅行者や外国からの人が来ることが珍しい場所です。
 
 
なので、少しでも 子どもたちに僕を通じて異文化を感じてほしいと考えて正直に自分の考えを伝えました。
 
 
また、この学校には宗教の授業があります。
 
 
 僕が先週見学した5年生のクラスでは世界の宗教について学んでいました。
 
 
自分は学校で宗教を学ばなかったので、とても興味深い授業でした。
 
 
自分も含め、日本人って宗教についての正しい知識を持ってる人は多くないと思います。
 
 
そして、授業後に「世界の宗教を勉強してるのなら、日本の宗教の話をしましょうか?」
 
 
と先生に提案して、快諾されたのが先週のこと。
 
 
そして、今日は実際に日本の宗教について話してきました。
 
 
「宗教について話しますよ!」と言ったものの、自分自身あまり詳しくなかったので、グーグル先生に力を借りながら授業の内容を考えました。
 
 
仏教、儒教、神道の3つが日本文化に深く影響を与えていますが、今回は神道に絞って話をすることにしました。
 
 
授業では、神道の基本的な話からスタート。
 
 
まず、神道は一神教ではなく、多神教であることを言いました。
 
 
神様は1人だけというキリスト教やイスラム教、ユダヤ教とはかなり異なります。
 
 
この時点で、生徒はもう「えー!神様いっぱいなんだ!」といういい反応です。笑
 
 
自然や動物、そして人間も死後に神になることがあるということも説明しました。
 
 

人間が神になるって神道って面白い宗教ですね。

 
 
そして、神社という場所で人々はお祈りすることを伝えました。
 
 
この神社のことを説明する時にパソコンを使ってしまいました。笑
 
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少し反則かなと思ったんですが、写真を見せる方が説明するよりわかりやすいだろうと思ったので、前日に画像をダウンロードしておいて見せました。

 

そして、二礼拍手一礼の説明したら、生徒たちが真似し始めました。
 
 
なので、みんなで神社のお参りの練習をすることに。笑
 
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(写真は違う日に1年生がお参りの練習をしたときの様子です
 
 
みんな一生懸命お祈りしていました。笑
 
 
なんだか、海外で日本の宗教のことを話すなんて、フランシスコ=ザビエルの気分です。笑
 
 
そして、神道のもうひとつの側面についても話しました。
 
 
天皇と神道の関係です。
 
 
神話では、天皇は太陽の神アマテラスの子孫であると言われています。
 
 
太陽の神アマテラスは皇室の祖神であり、日本国民の総氏神でもあります。
 
 
この神話が利用されて、天皇は崇高な存在であり、天皇の言うことは絶対であると多くの国民が信じていたのが戦時中です。
  
 
戦時中は神道は国教とされていました。
 
 
「天皇陛下万歳」と言って自決していたり、「バンザイ突撃」などといった攻撃もあったことを生徒に伝えます。
 
 
生徒は「信じられない」と思わず口にしています。
 
 
日本のことを話すとどうしても戦争の話になってしまいます。。。
 
 
やはり、それだけ日本にとって戦争とは深い影響を与えたものなのだと思います。
 
 
第二次世界大戦後には神道は国教ではなくなったことを最後に伝えて話を終えました。
 
 
話の後に生徒たちの質問やコメントが止まりませんでした。
 
 
「天皇家に跡継ぎがいなくなってしまったらどうするの?」
 
 
「天皇のために死ぬなんて考えられない」 
 
 
というコメントから、
 
 
「神社の賽銭箱のお金が盗まれたらどうするの?」
 
 
という可愛い質問までありました。笑
 
 
本当は授業最初の15分だけだったのですが、気づいたら授業時間全て使い切ってしまいました。
 
 
宗教」は海外ではとても重要なトピックです。
 
 
人々の生活と宗教が密接に関係している場面を海外でよく見てきました。
 
 
その体験から、「自分ももっと宗教のことを知りたい」と思い、「旧約聖書」と「新約聖書」を買って勉強しました。
 
 
違文化の体験をすると、「どうしてこうなんだろう」という好奇心が止まらなくなります。
 
 
「体験は学ぶ意欲を育む」
 
 
体験の良いところの1つだと思います。
 
 
これからも「新しい体験」をどんどんしていきたいと考えてます。
 
<このブログのアメリカ教育実習記が本になりました>