ホンジェラスの学校で気づいた英語教員として自分にできること
今日は遂にホンジェラスの学校に行ってきました。
海辺に接している学校です。
ホンジェラスの学校と言っても、島の私立のインターナショナルスクールなので、ホンジェラスの平均的な学校ではありません。
親が私立に通わせるお金があるか、又はスポンサーを受けている子どもが通ってます。
スポンサーを受けているとは、アメリカ人から支援されて学校に通ってるということです。
見ず知らずの人が、他の国の子どもの学費を払うとは日本にはあまりない文化なのでなんだか不思議な感覚です。
そんな学校で約3週間ボランティアをします。
僕が考えたこの期間のテーマは
「生徒に異文化を体感させる」
「英語を英語で教える練習をする」
です。
「生徒に異文化を体感させる」
は、自分が日本人であるからこそできることで、生徒が他の文化を知り、彼らの世界が少しでも広がればいいなと思います。
学校にもちろん日本人はいませんし、島で日本人にもまだあってはないので、おそらく日本人は1人だけです。笑
ホンジェラスの文化とは異なるバックグラウンドを持つ人と身近に接することで、生徒たちが異文化を知り、少しでも新たな知識や新たな思考方法を獲得できたら良いなぁと思います。
もう一つのテーマは、
「英語を英語で教える練習をする」
ことです。
学習指導要領には、原則英語の授業は英語で行うと示されてますが、自分は日本語で英語を習ってきたので、いまいちしっくりこないところもあります。
なので、インターナショナルスクールという「英語で教え、英語で学ぶ環境」で、どう子ども達が英語を学んでいるか見てきたいと思います。
早速学校にいくと、子供達が
「新しい人がきた!」
という興味津々な眼差しを向けてきます。
このパターンは、アメリカ、スワジランド、インドと経験してきたのでもう慣れました。笑
教室で日本について少し紹介してくれる、というこれもまたお決まりのことを言われたので、
今まで何度もしてきたように
日本の地理や気候、食べ物、言語などをさらっと紹介します。
その後は、一対一で英語の個別指導をしました。
生徒は他の学校から転校してきたばかりの6年生の女の子。
両親が彼女にもっと英語を勉強してほしいと思ったため最近転校してきたようです。
他の公立の学校ではスペイン語で教えられるため、彼女は英語はあまり得意ではない様子。
先生は、
「英語の文法の指導をしてほしいけど、それよりも英会話をしてあげて。彼女はなかなか英語で話そうとしないから」
と僕に伝えました。
なので、僕は彼女と個別授業をする時に、
「スペイン語はわからないから、英語で話してね。じゃないとわからないからね。」
と言いました。
彼女は半強制的に、英語を使わなきゃ行けない状況に置かれました。笑
普段の授業では先生や周りの生徒がスペイン語を分かるため、英語を最悪話さなくても意思疎通ができるみたいですが、僕と2人の時は英語で話さなければいけません。
この状況こそ、
「英語を使わなきゃ行けない本物の場」
だなぁと思いました。
「言葉が言葉として機能する。」
「言葉を話す意味がある。」
「言葉を通じて、気持ちや意思疎通を図る。」
そんな状況があり、その場こそ言語を使う最適な場だと思います。
そういった状況で僕と生徒は英語でやり取りをしました。
そして、あまり普段話さない彼女に、「自信をつけさせること」と「セーフティーネットを張る」ことを意識して英語を話させるようにしました。
「自信をつけさせること」は
「自分は英語を勉強し始めたのは彼女よりもずっと遅かったこと」、
「彼女の英語力はその年齢の自分の英語力より大幅に上回ってること」を伝え、
このまま勉強して行けば絶対に大丈夫だよと伝えました。
また、「セーフティーネットを張る」というのは、
間違えたり上手く説明出来ないことを受け止め、肯定してあげるということです。
誰でも最初は話すのを難しいということに共感してあげて、上手く説明出来なくてもじっと話を聞いてあげました。
その結果最終的には、かなり自分のことを英語で話してくれたり、たくさんの質問を僕にしてくれました。
生徒がチャレンジできるようにするには、「失敗しても安心である場があること」が必要である思います。
また、自分は彼女の状況が痛いほどわかります。
話したくても話せない、周りができるけど自分はできない、
そんな状況に自分もいたので、彼女の葛藤がよくわかります。
バイリンガルやネイティブスピーカーではない自分こそができるのは、こういった同じような立場にいる生徒を助けることかなぁと思います。
英語教員になってできることはこんなことだと思ってます。
1日目の振り返りでした。
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