【21世紀の教育~生徒が求められる新たなスキルとは~】-教育実習12日目-
あれ、、、 授業の準備をしていて、気がついたら日が昇っていた。。。
生徒に見せる動画編集して、Prezi作って、ワークシート用意して、レッスンプランのスクリプト書いていたら、朝の5時半。。。
授業1つのためにこんなに時間かかるのか、、、
(それとも単に要領が悪いだけなのか)
先生達が忙しいってこういうことなんですね。。。。
これを毎日しなければならないなんて。。。
実際はもっと効率よくやらないと間に合わなさそうです。授業準備以外にも、書類や成績管理なども先生はやらなければいけないですし。
先生という仕事の大変さを実感しながら迎えた一日の始まりでした。
なぜ「真珠湾攻撃」が起こったのか?
さて今日は、例の5時半まで準備をしていた「太平洋戦争の概要」を説明しました。
どうやったら5年生にわかりやすく伝わるか考えた結果、動画を編集して見せました。
動画を見せる時は、最長でも5分だと言われています。(それ以上だと飽きてしまうので。特に説明動画などは)
生徒は「ふふーん。そんなことがあったのか」という感じで見ていました。5年生にはまだ難しい内容だと思います。
そして、Preziを使って太平洋戦争に焦点を絞って解説しました。
ふつう、アメリカ人が太平洋戦争を学ぶ時は「真珠湾攻撃」から始まり、日本のせいで戦争に巻き込まれてしまった、という習い方をします。
しかし、僕は「なぜ日本は真珠湾を攻撃したのか」から説明しました。
日本と中国が戦争していたこと。そして、アメリカは中国を支持していたため日本に対して経済制裁の脅しをしたことなどです。
(なぜ日本と中国が戦争していたかについては長くなってしまうので省略しました)
この「なぜ日本は真珠湾を攻撃したのか」を知っているアメリカ人は多くいません。(なぜならそれはアメリカ人にとって重要ではないからです)
日本の「真珠湾攻撃」を正当化するつもりはありませんが、「なぜ起こったのか」という理由・背景も知っておいてもらいたいなと思って伝えました。
21世紀に必要な新たなスキル
その後は写真の分析(Picture Analysis)をしました。
これは視覚言語(Visual language)のうちの「眺める」(Viewing)力を鍛えるアクティビティです。
この視覚言語(Visual language)というのは、「話す」・「聞く」が含まれる口頭言語(Spoken Language)と「読む」・「書く」が含まれる書記言語(Written Language) につぐ、新しい言語だと言われています。
また、近年、アメリカの大学の論文や教科書などで頻繁に使われる言葉でもあります。
これは、21世紀においてネットやテクノロジーが普及するにつれて、新たな言語形態が生まれ、生徒に求められるスキルも変わってきたからです。
視覚言語には「眺める」(Viewing) とそれに対応する「視覚的に表現する」(Visually Representing)の2つがあります。
(※日本語訳が見つからなかったため強引に翻訳しました)
「眺める」とは、見渡すという意味ではなく、じーっと見るという意味の眺めるです。(大辞林より)ネットのサイトや動画、写真、絵画などを「眺める」時に使います。
そして、Visually Representingとは「視覚的に表現する力」。パワーポイントやPrezi、動画、画像を作ったりすることが含まれます。
ちなみにこの学校の、小学5年生はコンピューターのクラスでiMovieの編集を習っていました。
僕が小学5年生の時は、タイピングとパワーポイントをちょっと習ったかなぐらいだったと思います。
写真分析(Picture Analysis)
本題に戻りますが、写真の分析のアクティビティには三段階あります。
①観察(写真の中にあるものを羅列する)
②推測(見えた物から写真についての予想をする)
③質問(写真に対しての疑問を見つける)
この三つを、ワークシートを使いながらすすめていきます。
ただぼーっと「眺める」だけではなく、写真の色や線などにも注目して、能動的・批判的に「眺める」アクティビティです。
生徒達は僕が見過ごしてしまったことについても気付いてました!
写真とそれに関連する映画
ちなみに、今回使った写真がこちら。
この写真はアメリカで最も有名な写真の一つで、硫黄島での写真です。
日本での認知度は、アメリカほどではないと思います。(僕は恥ずかしながら最近知りました。。。)
この写真についての騒動や硫黄島の戦いを描いた映画「父親からの星条旗」は一時期アメリカで話題になりました。
「父親達の星条旗」では、この写真が実は初めに取られた写真ではないことや、この写真が戦い開始わずか5日目に取られたもので、実際日本との戦いに勝つ前の写真であったことについて描かれています。
ちなみに最初に取られた写真がこちら。
星条旗の大きさが小さいことが問題だったとか。
そして、この硫黄島の戦いが日本視点から描かれた映画があの有名な「硫黄島からの手紙」ですね。
この「父親達の星条旗」と「硫黄島からの手紙」の監督は両方ともクリント・イーストフッドです。
同じ戦いを日本とアメリカの両方の視点から描いています。
このクリント・イーストフッドがしてることが正にそうなのですが、「多角的な視点から物事を見なければならない」というのが僕の授業全体のメッセージでした。
まとめ
今回は、最近アメリカで頻繁に騒がれている「21世紀の生徒が求められるスキル」と言われている中の一つを紹介しました。
「21世紀の生徒が求められるスキル」というのは他にもまだまだあるのでそれについてはまた今度解説します。
さて、教育実習も明日でいよいよ最終日なので、最後に一芸披露してきたいと思います!