6年生の生徒からもらった1通の手紙〜インドの学校最終日〜
インド最終日。
2ヶ月のインド生活も、もう終わりかと思うと急に寂しくなってきます。。。
この汚い道路を歩くのも今日が最後です。
生徒たちに会うのも今日が最後です。
「バイヤ」と呼ばれるのも今日が最後です。
そんなことを考えながら学校に行くと、先生が最後の時間を僕にくれると言ってくれました。
僕は何を最後にしようか考えて、最後の時間も折り紙を使うことに決めました。
授業の初めに、生徒に一枚ずつ折り紙を渡します。
そして、その紙に名前を書いてもらいます。
僕と担任の先生も名前を書きます。
名前が書かれた紙をみんなで折っていきます。
そして、このような形を1人1つ作ります。
これができたらひとまず作業は終了です。
そして、完成したものを渡してもらいます。
その後に、これを1つずつ繋げていきます。
1つ繋がる毎に生徒たちは声をあげます。
そして、一人一人が作ったものが1つに繋がり、輪になりました。
「みんなでひとつのものを作る」ことを体験させたかったので思いついたアイデアでした。
1人では難しいことでも「協力する」ことで可能になることがあります。
この折り紙を見て「仲間を大切にする」ことを思い出してほしいです。
この授業後に生徒たちが手紙をくれました。
自分がよくいた3年生のクラス以外の生徒からも、手紙をたくさんもらいました。
他のクラスには1,2回くらいしか行けてなかったのに、わざわざ手紙を書いてくれました。
その中の1つの手紙に印象的なのがありました。
6年生の女の子からもらった手紙です。
その手紙の表紙には男の子と女の子の絵が描かれています。
日本国旗の下の男の子は日本出身、インドの国旗の下の女の子はインド人と書かれています。
その2人が楽しそうに交流する絵です。
僕はこの絵を見たときに、
「あ、これだ!」
と思いました。
別々のバックグランドを持つ2人が交流する。
国籍に関係なく。
性別に関係なく。
人種に関係なく。
宗教に関係なく。
こんなことがもっと当たり前になればいいなと思います。
「こんな光景をもっとみたいな」と思いました。
その一歩として、他の国や文化の人に慣れることが必要です。
僕を通じて、子どもたちが他の国の出身の人と交流することの喜びや楽しさ、驚きを感じてくれてたらいいです。
そのために、色んな国に言って日本のことを話したり、日本で自分の体験を話したいと思います。
子どもたちに
「来年絶対にまたきて!!!」
と言われた喜びと今日が最終日という寂しさを噛み締めて、学校を後にしました。
これからについて
インドの生活を終えて、現在は日本に帰国しました。
これからは、日本の大学で勉強をします。
また、日本の小学校や中学校などで海外のことを話したいなーと考えています。
早速何人かの先生から声をかけていただきました!
もし、「学校に来てもいいよ」という方がいらっしゃったら喜んで行きます!
(日本の学校に最近全然行ってないので・・・)
このブログにコメントするかspindle.finalist@gmail.comにメールするか、Facebookでメッセージでもなんでも連絡ください!
また、日本に帰って色々な方とお話をしたいので、ご飯を誘っていただけたら嬉しいです!
これからも教育や世界のことを発信していきたいと考えています!
多くの方にブログを読んでいただきありがとうございました!
インドで浴衣を着るメリットとデメリット~インドで人生初の浴衣を着てみた~
「浴衣持ってけばー?」
よし!出かけよう!
と外に出ると、、、、あいにくの雨。。。。
さっきまで降ってなかったのに。。。
しかし、せっかく着たのだからと思い、雨でもオフィスまで行くことを決意。
いざ外に出ると、周りの人がじろじろ見てきます。
普段でさえ、日本人というので周りからじろじろ見られますが、今日はいつもより視線が鋭いです。。。
デメリット①:浴衣を着てると周りの人にじろじろ見られる
「こいつは一体なんなんだ?」
と思われてるんだなーと思いながら、気にせずに突き進みます。笑
歩いていると、車の運転手がわざわざ車をとめて、
「撮影でもやってるのか?」
と、話かけてきました。笑
これは僕が浴衣の写真を、エローラ石窟群で買った自撮り棒を使って撮影してたからです。笑
この人だけではなく、インドの街中を歩いていると多くの人が興味深そうに話かけてくれました。
メリット①:浴衣を着てると多くの人が話しかけてくれる
また、今日は雨というところで、オートリキシャを使ってバス停まで向かいます。
いつものように、オートリキシャを捕まえようとすると
あれ?なかなか捕まらない。。。。
というのも、運転手が値段を超高額な値段を吹っかけてくるのです。
いつもだと、1、2回で捕まるのに、今日は10回以上捕まえようと挑戦しても、まだ捕まえられません。
僕もそんな値段を払う気はさらさらないので、
「ナヒー(ヒンディー語でNoという意味)」を連発します。
今日はなんだか運がよくない。。。。。
「なんで今日に限ってそんなに騙そうとするのだろう?」
と考えていると、どうやら浴衣を着ていることが原因みたいでした。
「浴衣を着ていることは私は観光客ですよ」と声を大にして言っているようなもの。
ドライバーは「少しでもお金をとってやろう」というかんじで、騙そうとしてくるのです。
デメリット②:浴衣を着ていると観光客だと思われて騙そうとしてくる
14回声をかけた結果、やっと騙してこないドライバーを捕まえることができました。
騙そうとせずにしっかりとバス停まで乗せてくれたので、降りるときには10ルピーのチップを渡しました。 (インドにチップ制度はありません)
そして、バスに乗ります。
このバスの中に入るときが一番気まずかったです。
全員の視線を一斉に浴びて、席に着きました。
隣の少年は物珍しそうな顔をしてましたが、一緒に写真をとりました。
バスを降りて、ようやくオフィスに着きました。
いつもの倍以上の労力を使いました。。。。
オフィスに行くと職員の方から
「素敵!」
「それいいね!私も着てみたい!」
「それKIMONOだろ?クールじゃん。」
「今日はかっこいいね!」
と絶賛されました。笑
普段職場であんまり話さない人もわざわざ話しかけてくれたりしました。
「わざわざ着てきてよかった」と思いました!
メリット②: 浴衣を着てるとめっちゃ褒めてくれる
褒められてルンルンな気分で家に帰りました。
しかし、家で浴衣が汚れていることに気がつきました。。。。
せっかくの浴衣が台無しに。。。。
それもそのはず、インドでは道路の舗装されてないところが多いのです。
さらに、下水道がないので少し雨が降ったら即洪水状態になります。
そんな時に浴衣を着るなんて自殺行為そのもでした。。。。
デメリット③:インドでは浴衣が汚れやすい(特に雨の時)
まとめ
メリット
・多くの人が話しかけてくれる
・めっちゃ褒めてくれる
デメリット
・周りの人にじろじろ見られる
・観光客だと思われて騙そうとしてくる
・浴衣が汚れやすい
雨の日はあまりお勧めしませんが、浴衣を着ていくと話題を独占できます!
ぜひ皆さんも海外で浴衣や着物をきて街中を歩いてみてください!
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【検証】インド人が19×19まで覚えてるって本当!?実際にかけ算の問題を解かせてみた
あなたはこんなことを聞いたことはないだろうか。
僕は耳にしたことがある。
また、インド人といえば算数や数学が得意なことでも有名である。
「でも、それって本当なの?」
僕は疑問に持った。
なので、実際に検証してみた。
【検証方法】
①3×4
②7×8
③11×11
④16×13
⑤19×17
この5問を出題し、何秒かかるかを測定する。
【仮説】
・「インド人はかけ算を19×19まで覚えてる」というのが本当ならば、15秒以内に全ての問題を解くことができるだろう。
・また、日本では2年生で9×9まで全て覚えるので、インドの3年生以上であれば19×19まで覚えてる可能性もあるのではないか。
※皆さんも何秒かかるかやってみてほしい。
【実際に試してみた】
先頭バッターはこちら。
中学1年生の子で、他の生徒によるとクラスで一番勉強が得意だそうだ。
これは期待できそうである。
結果は・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・
1分8秒!
19×19まで覚えていたら、もう少し早く解けたはずである。
「19×19まで覚えてないの?」と聞いたら、
「覚えてません。」
という返事が返ってきた。
これは雲行きが怪しくなってきた。。。
2人目の挑戦者は5年生のこの男の子。
「俺算数あんま得意じゃないんだよな。。。。」
と言いつつ、問題を解き始める。
しかし、、、、、
「あれ?おかしいな。。。」と言って、止まってしまった。
4問目の16×13の計算方法がわからないらしい。
そしたら、他の友達も協力し始めて、結局は5人で解くことに。
結果は2分27秒。
かなり時間がかかってしまっている。。。
3人目は3年生のこの女の子。
僕がいる3年生のクラスの中で算数が得意な生徒だ。
最初の2問はすらすら解いたが、3問目の11×11で
「これまだ習っていない」
と、言って止まってしまった。
あえなく脱落。
3年生は2桁×2桁の計算はまだ教えてもらってないようだ。
ここまで3人の生徒のうち、1人しか自力で解くことができず、また19×19を覚えている生徒も1人もいない。
インド人が19×19まで覚えているというのはデマだったのか。。。
もうこれは先生に頼むしかない!
ということで先生にも頼んでみた。
教室の中で黙々と掛け算の問題を解く先生。
先生としては、パパっと答えて威厳を保ちたいところ。
結果は・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・
24秒!
さすが先生!暫定首位!
だが、19×19まで覚えてるわけではないみたいだった。
横に計算の跡があった。
ここで僕は学校を諦めて、僕のオフィスで働いている人達に解いてもらうことにした。
まずは、大学でエンジニアリングを専攻していたこの方。
期待できそうである。
しかし、、、、、
「あれ・・・・?」
「掛け算のやり方どうやるんだっけ。電卓ばっか使っているから忘れちゃった。」
と言って、最後の2問の答えを適当に書いて終わらせてしまった。。。。
結果は41秒だったが、2問間違え。
その後も、
「数学得意じゃないんだよね」という人や「計算苦手。。。」
という人続出。
1分55秒、2問間違え。
2分10秒
インド人は19×19を覚えていないどころか、算数・数学が得意という仮説も怪しくなってきた。。。。。
帰り際に、 オートリキシャ(タクシーの簡易版)の運転手にも聞いてた。
「えーと、どれどれ見せてみな」
と言って、紙を見つめる運転手のおっちゃん。
20秒程して、
「わかんないよ。。。」
と言って脱落。
家に帰って、ルームメイトに
「インド人って計算得意じゃないの?」
と聞いたら、
「どれどれ、俺にもやらせろ」と。
真剣な表情で問題を解き始めます。
そしたら、あっという間に終了して、結果は最速の14秒。
「19×19まで覚えてるの?」
と聞いたら、
「覚えてないよ。でも、暗算でできるよ。」
とのこと。
確かに、紙を見ると計算した後はない。
一番身近なところに、計算が得意な人がいた。
【結果】
その後も色々な人にお願いし、合計20人に出題したところ、
かけ算を19×19まで覚える人は0人だった。
しかし、 19×19を暗算で解く強者が2人いた。
平均時間:60.8秒
正答率:80%
平均年齢(推定):20歳
脱落者:2人
【考察】
なぜこのような結果になったのか。
19×19まで覚えるというのはデマだったのか。どこからその話がきてるのか。
話を聞いてみると、
「最近の子供達は19×19まで覚えることはほとんどない」らしい。
今の40-50代くらいで、きちんと教育を受けている人は19×19まで覚えていることがあるとのこと。
今回の検証では、40-50代の被験者はごく少数であった。
もっと40-50代の人に聞くと異なる結果になる可能性が多いにある。
【結論】
「インド人だから算数/数学がめちゃめちゃできるのではないか!」と怯えることはない。
インド人にも算数/数学が得意な人と苦手な人がいる。
※協力して下さった皆さん本当にありがとうございます!!!
※「19×19まで覚えているのではなくて、19の段(19×10)まで」という話も聞きました。
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マジックと授業の不思議な5つの共通点~インドの学校最終週~
タブレットです!!!!!
学校もどんどん変わっていくんですね~。
アメリカの学校はもっとすごいことになってましたが。。。。
アメリカの学校のテクノロジーはこちらから
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そんな日が実現するような活動をしていきたいと考えています。
マジックと授業の不思議な5つの共通点
①どちらもプレゼンテーションである
②構成が命
③全ての言動や行動に意味がある
④「見え方」を常に意識する
⑤視線の重大性
まとめ
インドで折り紙と算数のオリジナル授業~教師の創造力の必要性~
「明日は学校に行けません。」
先生から、一通のメールが前日の夜に届きました。
んーと、これは「僕に代わりに授業をやってほしい」ということなのだろうか。
「授業を用意していった方がいいですか?」
と返信しても、メールが一向に返って来ません。。。
よくわからないですが、先生が来ないことは確実みたいです。
ということは、僕が1日担当するだろうなと容易に想像がつきます。
大至急、授業を作らなきゃ!!!
と思ってどんな授業にしようかあれこれと考えます。
そしたら、大事なことを思い出しました。
前回先生が急に来れなくなった時もそうでしたが、先生がマーカーを持っているため、ホワイトボードに何も書くことができません。。。。
詳しくはこの記事から
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ホワイトボードが使えないとなると、できることがかなり制約されます。
また、生徒は教科書や問題集を持っていないです。
なので、「教科書/問題集のP49をやって!」と言うこともできません。
次に考えついたのが、プリントを配ることです。
問題を事前に作って配布して、生徒は解くのみ。
これなら、ホワイトボードや教科書、問題集がなくても大丈夫です。
「プリントを配る」というのは、僕が塾で働いていた時によく使っていました。
しかし、、、、、
プリンターやコピー機がないので、この案も却下です。。。。
こんな環境で何ができるだろうか。。。。
何を持っているか自分のリソースを確認すると、
「ノートパソコン」、「ペン」、「筆箱」、「折り紙」 のみ
さてどうするか。。。。
これで何ができるか。。。。
と考えてると、ある1つの案を思いつきました!
折り紙と算数を組み合わせた授業です。
折り紙と算数のオリジナル授業
折り紙を最大限に使うことにしました。
①折り紙に算数の問題を書きます。
②それを30個ほど作ります。
③折って、中が見えないようにします。
④これを生徒に1人1枚ずつ配ります
※余りの紙は空いてる机の上に置いたり、教室内に隠したりしました。
⑤生徒は折り紙を開いて、問題をノートに写して、解きます。
⑥解き終わったら、他の人の紙と交換して新しい問題を解きます。
⑦20問ほど解き終わったら、ノートを持ってきてもらいチェックをします。
⑧早く解き終わった子には「30個全ての問題を解いてみよう!」と伝えます。
<ポイント>
この授業は"黒板"を使えないという状況を打破するために考えました。
また、この授業では、できる子はどんどん問題を自分で解くことができて、算数が得ではない子には僕がサポートすることができるという最大のメリットがあります。
レベルも難しい問題からとても簡単な問題まで作りました。
得意ではない子には簡単な問題を与えて、"できることの喜び"を感じてもらう。
得意な子には少し難しい問題を与えて、"挑戦することの楽しさ"を自分で学ぶ。
「1つの授業で幅広い学力の生徒に対応できる」授業です。
また、生徒が紙を交換するために席を立つことで"動き"が生まれます。
「1日中席に座って話を聞く」って、小学3年生にとってものすごく辛いです。
僕でさえ、長時間話を座って聞くのは辛いです。
なので、授業の中にあえて"体を動かす"ことができるようにしました。
また、「新しい問題を見つける」「どんな問題かは開くまでわからない」というゲーム的なワクワク要素もあります。
1つ、1つ問題を解いていくことで、どれだけ自分が問題を解いたかも可視化することもできます。
そして、この授業の用意は「紙に問題を書いて折るだけ」なので約30分しかかかっていません。
しいてこの授業の欠点を言うならば、動きが入ることでトラブルが生まれやすくなることです。
3年生は体の動きを抑制するのが難しいので、狭い教室内で動こうとするとどうしてもぶつかってしまったりして、口論の火種となってしまいます。
なので、トラブルを起こらないように生徒の動きを注意深く見ることを気をつけてしました。
終わり
最後は使った折り紙を使って、「花」をみんなで折りました。
せっかく折り紙を使っているので、無駄にしたらもったいないですからね。
折り紙を使って勉強をして、最後はその紙を使って楽しむこともできる。
限られたリソースの中で、流れを上手く作ることができました。
生徒は途中もめたりもしてましたが、「新しい問題をみつけた時」や「折り紙が完成した時」などはとても楽しそうでした。
これからも、自分のできることを生かした「オリジナル授業」をどんどん作って、引き出しをいっぱいにしたいです。
ちなみに、スワジランドで作った「算数」×「日本文化」×「マジック」のオリジナル授業はこちらから。
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アメリカで作った「英語」×「日本文化」×「日本とアメリカの戦争」の授業はこちらから。
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このブログのアメリカ教育実習記が本になりました
【衝撃】まるで動物園!?インドの町中で出会った動物たちまとめ
インドに来てもうすぐ約2ヶ月間になります。
毎日家から、学校やオフィスに行くだけなのに、多くの動物を見かけたのでまとめていきたいと思います。
①犬
インドで最も多く見かける動物の1つはこの動物です。
日本でも多く見かけますが、インドで見かける犬はほぼ野生です。
狂犬病に気をつけろと念を入れて言われたため、一度も触ることはありませんでした。
犬がかなり汚いので、触る気にもなりませんでしたが。。。
珍しい度:★
インドの犬は絶対触るなって言われたけど、言われなくても絶対に触りたくない pic.twitter.com/i7wvbT31Rk
— Masaki Nakamura (@Finalist7) August 10, 2016
②牛
そして、インドで次に見かける動物が牛です。
インドで「牛は神様の車」と言われていて、神聖な動物とされています。
牛が殺されることのないインドでは牛が増えるのは必然ですね。
珍しい度:★
③カラス
日本にも多くいますが、インドにも多くいます。
しかし真っ黒なカラスではなく、茶色の模様がついてます。
日本では見かけないカラスですね。
珍しい度:★
④ブタ
インドには野生のブタがたくさんいます。
特に、ごみ捨て場の周辺に生息しています。
よく知られているピンクのブタではなく、黒いブタもいます。
珍しい度:★★
⑤イノシシ
日本で野生のイノシシを僕は見たことありませんが、インドでイノシシを見ることは多いです。
イノシシもごみ捨て場の周辺によくいます。
動物達にとってごみ捨て場は食料の宝庫みたいですね。
珍しい度:★★
⑥ラクダ
これは野生ではありません。
「ラクダの上に人を乗せる」 ことでお金を取る商売道具に使われています。
しかし、車やバスと同じ道路にラクダが当たり前のようにいてびっくりしました。笑
砂漠でもないところにもラクダっているんですね。笑
珍しい度:★★★★★
⑦ヤギ
ヤギは野生・家畜として両方が存在します。
白いヤギだけではなく、黒と茶色のヤギもみることができました。
ヤギがごみの中から紙を食べるのをみて、「ヤギが紙を食べる」ってのは本当だったのだなと思いました。
珍しい度:★★★
⑧馬
馬は荷物を運ぶ動物としてとして使われました。
また、ラクダと同じように商業用で使われることもあります。
僕は馬に一度も乗ったことがないので、乗ってみたいと思いましたが、ぼったくられるのが怖くてただ見ているだけでした。
次の機会があったらぜひトライしてみたいです。
珍しい度:★★★★
⑨ドンキー
ドンキー。
ドンキー・コングではありません。
馬の小型みたいなものです。
バス停から家まで歩いていたら、前から2匹のドンキーがいきなり全速力で走って来て轢かれるかと思いました。。。
歩いてたら前から全速力でドンキーが走って来て轢かれるかと思った #インドの夜
— Masaki Nakamura (@Finalist7) August 16, 2016
珍しい度:★★★★
⑩ネコ
日本でよく見かけるネコ。
インドではあまり見かけません。
犬はいるのに、ネコはいないなんて。
ネコはインドの環境に合わないのでしょうか。
インドでネコを見かけたのは2回だけでした。
珍しい度:★★★★★
まとめ
オフィスからバス停まで歩いていた時のことです。
同僚の人に
「また明日~」
と言ったら、足に何か違和感を感じました。
なにかぬるっとしていて、生温かい塊を踏んだようです。
しかも、その量があまりにも多すぎるので、足の上にも覆い被さってきます。。。
隣をみると2頭の牛がのん気に歩いています。。。。
。。。。。。。。。。
。。。。。。。。。。
。。。。。。。。。。
その日は"運"がついていた日でした。
※動物が多いインドでは何が前にあるのかわからないので、前方に常に注意を払いましょう。
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【世界遺産】世界で唯一3つの宗教が存在するエローラ石窟群!!~インド旅行記②~
インド旅行2日目。
朝チェックインを済まして、バス停まで「オートリキシャ」を使います。
「リキシャ」は日本語の人力車を語源としていて、タクシーの安い版としてインドの町に溢れています。
「オートリキシャ」に乗って、バス停まであともう少し!!
と思ったところで、重大なことに気づきます。
「財布がない。。。。。。」
昨日の夜、部屋には確実にありました。
今日ホテルを出た時は洗面所、机の中、ベッドの上、シーツの間などは隅々まで調べて、何も忘れていないことを確認してからチェックアウトしました。
「どこだ。。。。?」
鞄の中のものを全て出しても、鞄の中にはありません。。。
服やズボンのポケットの中にもありません。。。。
財布がどこにあるかを考えると、1つだけ調べてない場所に気づきました。
ベッドの下です。
でも、財布がどうやったらベッドの下に落ちるのかは考え付きません。
しかし、それが唯一の望みで、運転手にホテルに引き返すようにお願いしました。
ホテルに着くと、一目散に自分が泊まっていた部屋に向かいます。
ベッドの下を確認すると、
・・・・・・・
・・・・・・・
ありました!!!!
本当にベッドの下にあるなんて思いませんでしたが、一安心です。
盗まれることを気をつけるよりも、自己管理がまず基本中の基本ですね。。。
そしたら、次の問題に直面しました。
ホテルまで戻ってきたので、バスの出発まで後10分しかないのです。
やばい。。。。
運転手に「急いでください!!!」
とお願いします。
それと同時に、手にお金を握らせます。
お金というインセンティブをもらった、運転手に怖いものはもうありません。
「俺に任せとけ!」
と言い、最高の笑顔で振り返ってきました。
運転手は、他のバイクやバスを右に左にかわして、まるで映画のカーチェイス並みの運転をします。(といってもバイクが多すぎるので、実際の速度は40kmでくらいです。笑)
そしてあっという間に、バス停につき、バスの出発時間の2分前にギリギリでつきました。
結果的に、時刻ぴったりにバスに乗ることができました。
朝ごはんを食べる時間がなくなってしまったのですが、それは仕方がないと思いバスの発車を待ちます。
しかし、10分経過しても、バスは出発しません。
まあ、予想通りといえば予想通りです。笑
20分経過。
30分経過。。。。
45分経過。。。。。。
1時間経過。。。。。。。。
1時間10分経ったところでようやくバスが発車しました。笑
僕があんなに急ぐ必要もなかったし、朝ごはんを食べる時間もたっぷりありました。笑
まあ、これも「貴重な体験」とポジディブに捉えて、今日の目的地のエローラ石窟群に向かいます。
実はエローラ石窟群は、アフリカのインド大使館のパンフレットでたまたま見つけて、「ここに行ってみたい!」と思っていたところです。
今回のバスは僕と陽気なおじさん3人の4人です。笑
モンスーンで雨のよく降るこのシーズンに来る観光客は少ないみたいです。笑
途中で、ヒンドゥー教のお寺に寄りティカをおでこにつけてもらいました。
これで僕もヒンドゥー経の仲間入りです!笑
そして、オーランガバードからバスに揺られて2時間経って、エローラ石窟群に着きました。
エローラ石窟群は仏教とヒンドゥー教、ジャイナ経の三つの石窟寺院などから構成されます。
3つの宗教が同時に存在するのは世界でここだけです。
そして数ある石窟の中でも、ヒンドゥー教の第16窟は圧巻です。
大きな1つの石を100年以上かけて削られて作られています。
石を積み上げたように見えますが、1つの石を削られてるので繋ぎ目などはありません。
この石窟はヒンドゥー教のシバ神が住む山をイメージして作られたと言われています。
それにしても、この大きさと装飾には圧倒されます。
THE・世界遺産って感じですね。笑
エローラ石窟群を3時間かけて見回った後、バスの運転手さんがある場所に連れて行ってくれました。
ここです。
「タージ・マハル!!」
ではないです。笑
これは「ビービー・カー・マクバラー」といい通称「ミニ・タージ・マハル」と呼ばれています。
「タージ・マハル」を建てた皇帝の孫が彼の「お母さん」のために建てました。
建築様式は非常に似ていますが、周りの風景や建物の高さなどはタージ・マハルと異なります。
友達にこの写真を見せてもみんな「タージ・マハルじゃん!」と言っていました。笑
実際のタージ・マハルはこんな感じです。比べてみると違いがわかると思います。
昨日から、「アジャンタ石窟群」、「エローラ石窟群」、「ミニ・タージ・マハル」と周りましたが、1つだけ思うことがありました。
入場料です。
アジャンタ石窟群
「インドと近隣諸国出身者: 30 ルピー それ以外の国出身者:500ルピー」
エローラ石窟群
「インドと近隣諸国出身者: 30 ルピー それ以外の国出身者:500ルピー」
ミニ・タージ・マハル
「インドと近隣諸国出身者: 20 ルピー それ以外の国出身者:200ルピー」
たかい!!!
10倍以上、アジャンタ石窟群に関してはインド出身者より16倍以上の値段がします。。。
「これは高いな。。。」
と思い、試しに、
「マレーシア出身。と言ったらどうなりますか?」とチケットの人に聞くと、
「パスポートを見せてください」
とさらっと言われて、あえなく撃沈しました。笑
しかし、物価がもともと安いので、日本円に換算すると700円くらいなんですけどね。
ちなみに僕が利用したこのホテル
一泊朝食付きで約1000円です。笑
この料理は100円もしないです。
物価安いっていいですね!
お金をあまりかけずに海外旅行をしたいなら、インドにぜひお越しくださいー!
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【世界遺産】アジャンター石窟群に行ってみた~インド旅行記~
9月7日から9月11日まで学校が休校でした。
これは象の頭のヒンドゥー教の神「ガネーシャ」の生誕を祝う祭りが10日間に渡って行われるからです。(2016年は9月4日から9月13日までです)
「富の神様」「学問の神様」として、僕のいるマハラシュトラ州(ムンバイやプネーがある州)を中心に多く信仰されています。
休みがあるということなので、「小旅行にでかけよう!」と決めました。
インドでは毎日オフィスや学校に行ってるので、インドに来てから観光は全くしていませんでした。
ルームメイトも一緒に行きたいと言っていたので、旅行の予定を立てたところ「今から3時間後のバスに乗るとお金をあまりかけずに済む」となりました。
この計画をしていたのは夜の11時です。
そこから3時間後とは深夜2時です。笑
僕は行動をすぐしたいタイプなので、
「よし行こう!」
と言って、準備を始めました。
そして、準備が整い「さあ行くぞ!!」というところでルームメイトが、
「やっぱ俺行けない。。。」
と、突然の離脱宣言。笑
「えーーーーーー!!!!」
「行くって言ったじゃん!!!!!なんで!!!1」
とはあまり思わず、「じゃあ1人で行ってくるね!」
とさらっと伝えて、1人で深夜バスに乗って目的地のアジャンター石窟群に向かうことに。
実は、ルームメイトと約2ヶ月間一緒に済んでいて、なんとなくルームメイトが離脱することを予想できていたのです。
2人で予定を立てるときはいつも予定が二転、三転、四転して、
「うん。やっぱり止めよう。」
となることが多かったからです。笑
今回はせっかくの休みで、どうしても行きたかったので1人でも行くことにしました。
深夜バスのバス停に着くと思ったよりも豪華なバスが待ってました。
深夜バスを使うのは日本でもインドでも始めてなのでワクワクしていました。
中はこんな感じです!
(バスが揺れていたため写真もブレてしまいました。。。)
寝台列車みたいに横になって寝れるなんて思ってなかったので感激でした!
インドクオリティーも捨てたもんじゃありません。笑
そして、アジャンター石窟群までバスで行くことができるアウランガーバードという町に向かいます。
寝心地もよく、気づいたら朝になっていて、5時間ほどであっという間にアウランガーバードにつきました。
ここから2時間かけて、アジャンター石窟群に向かいます。
平日とあってアジャンター石窟群に向かう人は僕ともう1人だけ。
話しかけてみるとドイツ出身で、「世界中を徒歩で歩く旅」をしているそうです。
(今回アジャンター石窟群に行くのには特別にバスを使ってるみたいでした)
窓の風景が石窟に向かうに向けて、だんだん緑の多い風景に変わっていきます。
2時間後バスに揺られてついに着きました!!
これが、世界遺産のアジャンター石窟群です!!
この石窟群は紀元前1世紀頃から開窟されました。
「そんな昔の時代にこんなものを作れたのか」と感心してしまいました。
石窟は大小30あり、中に入る時には靴を脱がなければいけません。
僕はいちいち脱いだり履いたりするのが面倒だったので、一番初めの石窟のところに靴を置いておくことにしました。
この判断は間違いだったと後に気づきます。。。
アジャンター石窟群は仏教の石窟寺院の集まりで、装飾や壁画が豪華です。
天井や柱の細部にまで装飾がされています。
菩薩像が横たわっている像もありました。
このような場所にいると
「なぜ人々はこれを作ったのか」「仏教はどうしてこんなにも多くの人の心を掴んだのか」
など疑問に思い、仏教についてもっと知りたくなりました。
何かを「体験」してそこから興味が生まれることって多いと思います。
仏教の場所に行くのだから、仏教について先に下調べしておくべきだという意見もあります。
でも、僕はとにかく行動してみるということも大事であると思います。
ヨーロッパに行った時、僕は宗教について知っていることは皆無でした。
しかし、色々な教会を訪ねるたびに「宗教」について段々と興味を持ち始めて、「新約聖書」、「旧約聖書」、イスラム教の「コーラン」の本まで読むようになりました。
考えることはとても重要ですが、考えすぎると行動ができなくなります。
なので、この「考えること」と「行動すること」のバランスを上手く取りたいです。
そして、アジャンター石窟群で僕は常に裸足でした。
この滝を見るために丘を登る時も裸足でした。
石が足の裏に突き刺さってきます。
その痛みに耐えながらも前に進んでいきます。
なんだか、世界遺産の観光と同時に足つぼマッサージを受けているような不思議な気分です。
「痛いけど、少し気持ちいい。けど、地面あっっっっつ。」
という感じで終始足のことばかり気にしていました。
この写真を撮っているときも、「足が熱いから早く!!」と言ってました。笑
(笑顔が引きつっています。笑)
(ドイツ人の彼は余裕そうです。笑)
一番最後に、靴を置いた場所に戻って靴を履きました。
靴を履くともう足の痛みや地面の暑さ、石ころが前に転がっているかを気にする必要はありません。
アジャンター石窟群に行って忘れかけていた大切なことに気づきました。
「靴って偉大だ!!!!!」
※アジャンター石窟群では靴を持ち運ぶことを強くお勧めします。
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先生が働かない教師の日とは!?~独特なインドの学校文化~
学校に向かうバスに男の子がいました。
男の子はなんだかつまらなさそうに立っています。
8~9歳くらいの彼は、顔立ちが少し異なる僕が気になるのかチラチラたまに見てきます。
そこで僕は、
「どうせなら楽しませてあげよう!」
と思い、ノートパソコンを取り出して、日本やアメリカ、アフリカの写真を次々に見せていきました。
男の子は最初は少し戸惑いながらも、写真攻撃にやられて段々のめり込んでいきます。
この子は「日本」のことを全く知りませんでした。
「忍者」、「侍」、「空手」といったいわゆる日本に対してのステレオタイプさえも持ってないのです。
ステレオタイプを持つことはよく批判されますが、ステレオタイプを持ってるって事はその国のことは少しは知ってるってことなんだなと気づきました。
そう考えるとステレオタイプを持つって必ずしも悪いわけではないと感じました。
教師の日
学校に着くと、先生たちがいつもより豪華な服装をしているのに気づきました。
聞いてみると、今日(9/5)は教師の日だそうです。
去年Teach For Japanがユネスコで決められている教師の日を盛り上げていましたが、インドでは当たり前のように毎年祝われているようです。
ユネスコで決められている教師の日は10月5日でしたが、インドではそれよりもちょうど1ヵ月早い9月5日でした。
アメリカの教師の日の様子はこちらから
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アメリカの僕のいた学校で教師の 日を知っている人はいませんでした。。。笑
それに比べてインドでは、生徒たちは「教師の日」に、先生たちにメッセージを書いて渡します。
僕も嬉しいことに生徒から頂きました!
これだけではなく、教師の日は先生たちが授業をしません。
代わりに5、6年生が低学年へ教えるという文化があります。
「教師の日は、いつも頑張っている先生に休んでほしい」ということらしいです。
実際に生徒が先生の格好をして教えていました。
「この日のために5、6年生は授業の練習をしている」
と先生が言っていたように、授業はスムーズに進行
・・・・・・・
・・・・・・・
しませんでした!!!!!
実際は練習してないみたいで、教科書をみて何を教えようか決めています。
そんな空白の時間を作っている間に、生徒はたちまち混乱状態に。笑
歩き始める生徒、話し始める生徒、遊び始める生徒など様々です。
後に、その様子は「動物園のようだった」と担任の先生が形容しました。笑
授業後に、授業を担当した生徒たちに感想を聞くと、
「授業をすることはすごい難しかった。これからは先生の言うことをきちんと守って迷惑をかけないようにしようと思う。」
と言ってました。
いつもは「授業を受ける」だけなので、「授業をする」ことがどれだけ大変なのかを知る絶好の機会だったと思います。
実際に僕も「教える側」になるまで、どれだけ先生の仕事が大変なのか気づきませんでした。
授業中ほぼ立ちっぱなしで教えるので体力的にも疲れますし、生徒を叱る時などは精神的にも疲れます。
また、授業するときは準備する時間が膨大にかかります。
個人的な感想ですが、オフィスワークよりもずっとずっと大変です。
そんな仕事を毎日当たり前にこなしている先生たちは本当にすごいと思います。
なので、この日みたいに「先生にありがとう」と言う日が定着しているのは、先生にとってはかなり嬉しいと思います。
日本でも教師の日が定着するといいですね!
10/5にはぜひ今までお世話になった先生などにメッセージを伝えましょう!!
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読書感想文のマニュアルが良いか悪いかって話~教育心理学の視点から~
昨日の朝日新聞の朝刊にこんな記事が出ていました。
関西地方の公立学校の先生が、読書感想文の書き方のプリント(ツイートではマニュアルと明記されているもの)を生徒に配布したのに対して、衆院議員の堀内照文氏が、以下の内容のツイートをして話題になったみたいです。
実際に配られたプリント
(上記の写真は【炎上】小学校で配られた読書感想文マニュアルに賛否両論の声 | netgeek から引用)
これを読んだ時に、僕が感じたことを書きたいと思います。
※あくまでも僕の個人の意見です
今回の論点は二つあり、一つ目は「マニュアルが効果的なのか」ということと、もう一つ目は「学校で作文指導を十分されずに読書感想文をいきなりやらせるのはどうなのか」ということです。
朝日新聞では。「マニュアルの賛否」のところだけに焦点が当てられていますが、堀内氏は
まだ作文指導のない1年生から課され、今年はこんなマニュアルが学校から!」
と学校の作文指導が十分ではないということにも言及しています。
①マニュアルが効果的か
結論から言うと、
「YES」であり「NO」であると考えます。
こうゆう問題って白黒はっきりつけたくなると思いますが、大体はケースバイケースだと思います。
子どもは一人一人違うので、単純に「良い」「悪い」と言い切れないです。
このプリントが役に立つ生徒もいるし、そうでもない生徒もいると思います。
例えば、「読書を日ごろから習慣になっていて、文を書くのにも抵抗のない生徒」には必要がないでしょう。
自分の書き方などがある程度確立している場合は、無理に「こうしたほうがよい」と言わなくても生徒は自ずと書くことができます。
しかし、「日ごろから本を読む習慣もなく、文をほとんど書いたことがない生徒」にはこのような「やり方の説明」があっていいと思います。
「マニュアル」と言うと聞こえが悪いと思いますが、このプリントは「作文の書き方のプリント」と捉えればいいでしょう。
なぜ「やり方の説明」が必要なのか
今インドの学校で、授業についていけない子を個別でフォローをしているのですが、「ついていけない」最大の理由は「レベルがあっていないから」です。
「引き算」のやり方もまだままならないのに、「繰り下がりの引き算」ができるわけないのです。
「アルファベット」もまだ完璧に習得していないのに、「英語の文を作ってみよう」は難しすぎるのです。
今回の読書感想文の宿題でもいきなり、「読書感想文を書こう」というのは「本を日頃ら読むという習慣にない子」にとってはステップが飛躍しています。
なので、このプリントはそのステップの穴埋めをするものとして先生は配布されてのでしょう。
ZDPとScaffoldingについて
教育心理学で有名なZPD(Zone of proximal development)という考え方とScaffoldingという考え方を紹介したいと思います。
これはロシアの心理学者のヴィゴツキーが唱えた「人はどのように新しいことを学習するか」の手がかりとなる考え方です。
この上の図の一番内側の紺色の小さい円は「生徒が自分の力でできること」の範囲です。
そして、一番外側の緑の円は「先生や大人の力を借りたとしてもできないこと」の範囲です。
そして、その2つの間にある水色の円が「自力ではできないけど、先生や大人の力を借りたらできること」の範囲です
この水色の円の範囲のことを心理学では「ZPD」と呼ばれます。
そして、生徒が「先生や大人の力を借りたらできる」ようになるためには用意周到なScaffoldingが必要です。
Scaffoldingは「足場」という意味ですが、ここでは「上の段階に行くためのサポート」という意味で使われています。
この「サポート」がないと、生徒は「自力ではできないけど、先生や大人の力を借りたらできることの範囲」には到達できません。
いきなり読書感想文をやってきてというのは多くの生徒にとって、「足場がない状況で上に登ってきて。」と言われているようなものなのです。
なので、「文の書き方のプリント」は大事なサポートのうちのひとつだと思います。
②学校で作文指導が十分されずに読書感想文をいきなりやらせるのはどうなのか
上記で述べたように、「作文の書き方」のプリントを配布することは悪くないと思いますが、「夏休みにプリントだけ渡す」というのは生徒が困惑する可能性があります。
まず僕は「作文の書き方」を学校であまり習った覚えがありません。
僕がアメリカの大学にいた時は「文の書き方」の教え方というのがきっちりされていました。
アメリカでの文の書き方の教え方
それはもう、「マニュアル」と呼んでもいいほどしっかり決まっています。
二つ紹介したいとおもいます。
一つ目は5 Step Writing Processというものです。
文を書くときには、
①執筆前の構想 (書く内容決め)
②下書き
③添削 (内容チェック)
④校正 (文法チェック)
⑤出版
「この5つのステップを踏む必要がある」というもので、小学校でよく使われています。
また、書き方までかなり詳細に決められているのが、5 Step Paragraphです。
1、一段落目は導入で自分の意見やトピックについて書く
2、二段落目から四段落目は自分の意見の理由や例を何個か組み込む
3、結論では導入で言った自分の意見のまとめを別の表現で言い換える
僕はこれを大学で習ったのですが、これを見たとき「そこまで決められているのか」と僕も抵抗感がありました。
これらのマニュアルがゴールではなく、スタートに過ぎない
1つ気をつけて欲しいのは、このマニュアルや書き方が「最終形」ではないことです。
これは基礎の基礎の型なのです。
日本での芸術等で弟子と子弟の関係で「守破離」と言われますが、これは「守」の部分に過ぎないのです。
教えを忠実に守り、確実に身に着けた後は、それを「破って離れなければ」いけません。
小学校の段階はまだやり方を身に着ける段階の子どもが多いので型を覚えさせるのもいいのではないかと思います。
まとめ
マニュアルが良いか悪いかは一概に言えないと思いますが、読書量が少なく、「何を書けば良いかわからない」という子どもにとっては有効だと思います。
しかし、そのやり方に従うのも初めの頃だけで、慣れてきたら「破って離れる」ことが大事です。
また、「マニュアル」と言うと聞こえが悪いと思いますが、「作文の書き方のプリント」と言えば抵抗感も少なくなると思います。
作文指導を学校でする時間を多く作れば、読書感想文にも生徒は困惑しなくなると思います。